給湯器からの水漏れ、特に大量の水漏れが発生しているにも関わらず、「そのうち止まるだろう」「少しだけだから大丈夫」と放置してしまうのは非常に危険であり、後々深刻な事態を招く可能性があります。給湯器は水圧がかかっている設備であり、内部では高温のお湯が作られています。そこからの水漏れは、単なる水浸し以上のリスクを伴います。最も直接的な危険性は、建物の構造へのダメージです。漏れ出した水が床下や壁内部に浸入すると、木材を腐朽させたり、カビを発生させたりします。これにより、建物の耐久性が低下し、最悪の場合は構造材の交換といった大規模な修繕が必要となり、高額な費用がかかる可能性があります。特に床下への浸水は発見が遅れやすく、カビやシロアリの発生源となることもあります。次に、漏電による火災や感電のリスクです。給湯器には電気部品が組み込まれており、水が電気系統に触れるとショートして漏電する可能性があります。漏電は火災の原因となるだけでなく、感電事故につながる危険性も伴います。特に大量の水が漏れて広範囲に及んでいる場合は、そのリスクが高まります。給湯器本体の故障が悪化する可能性も高いです。水漏れしている状態で使用を続けたり、放置したりすると、内部の部品にさらなる負担がかかり、修理がより困難になったり、他の部品まで故障してしまったりすることがあります。結果的に、修理費用が高額になったり、修理では対応できずに早期の本体交換が必要になったりします。また、ガス給湯器の場合は、水漏れによってガス関連の部品にも影響が及び、ガスの不完全燃焼やガス漏れといった、さらに危険なトラブルにつながる可能性もゼロではありません。不完全燃焼は一酸化炭素中毒のリスクを伴い、ガス漏れは火災や爆発のリスクを伴います。これらの危険性を考えると、給湯器からの水漏れ、特に大量の水漏れは、決して放置してはいけない緊急性の高いトラブルです。