ベタ基礎にひび割れが発生した場合、不安になる方も多いでしょう。この記事では、ベタ基礎にひび割れが発生する原因、ひび割れの種類、ひび割れを放置するとどうなるのかについて解説します。まず、ベタ基礎にひび割れが発生する主な原因についてです。一つ目の原因は、「乾燥収縮」です。コンクリートは、打設後、硬化する過程で、水分が蒸発し、収縮します。この収縮によって、ひび割れが発生する場合があります。乾燥収縮によるひび割れは、コンクリートの表面に発生することが多く、一般的に、ヘアークラックと呼ばれる細いひび割れです。二つ目の原因は、「温度変化」です。コンクリートは、温度が上昇すると膨張し、温度が低下すると収縮します。この膨張と収縮を繰り返すことで、ひび割れが発生する場合があります。特に、寒暖差が大きい地域では、温度変化によるひび割れが発生しやすい傾向があります。三つ目の原因は、「地盤沈下」です。地盤が軟弱な場合や、地盤改良が不十分な場合、地盤沈下が発生する可能性があります。地盤沈下が発生すると、ベタ基礎に力がかかり、ひび割れが発生する場合があります。四つ目の原因は、「地震」です。地震の揺れによって、ベタ基礎に力が加わり、ひび割れが発生する場合があります。次に、ひび割れの種類についてです。ベタ基礎のひび割れは、その幅や深さによって、大きく3つの種類に分類されます。一つ目は、「ヘアークラック」と呼ばれる、幅が0.3mm以下の細いひび割れです。ヘアークラックは、コンクリートの表面に発生することが多く、構造上の問題は少ないことが多いです。二つ目は、「構造クラック」と呼ばれる、幅が0.3mmを超えるひび割れです。構造クラックは、基礎の内部にまで及ぶ可能性があり、建物の安全性に影響を与える場合があります。三つ目は、「貫通クラック」と呼ばれる、基礎を貫通しているひび割れです。貫通クラックは、建物の安全性に大きな影響を与える可能性があり、早急な対応が必要です。では、ひび割れを放置するとどうなるのでしょうか?ひび割れを放置すると、ひび割れから雨水が侵入し、基礎内部の鉄筋を腐食させたり、建物の耐久性を低下させたりする可能性があります。また、ひび割れが大きくなると、不同沈下や、建物の傾きにつながる可能性もあります。ベタ基礎にひび割れを発見した場合は、専門業者に相談し、早めに対策を講じるようにしましょう。